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水のコラム

2023.01.23

トイレ

トイレから異臭がしたときは排水トラップをチェックしよう

トイレから異臭がするとき、排水トラップに異常が起きている可能性が高いです。修理のためには、配管の仕組みを正しく理解したうえで、修理しなくてはなりません。そこで、トラップの仕組みと、異常が発生する原因をまとめました。

あわせて修理方法やメンテナンス方法もご紹介します。トイレから異臭がするときは、こちらの記事を参考に修理に挑戦してください。

トラップとは

配管のトラップとは、トイレや排水管に施された仕組みです。配管を見ると一部曲がっている部分がありますが、これがトラップです。トイレは中が見えませんが、なかが配管のように曲がっている部分があります。

トラップは中に封水と呼ばれる水があり、これが配管を塞ぐことで、下水からの異臭や虫が這いあがってくるのを防いでいます。

トイレから異臭がするのはトラップが原因?
トイレから異臭がする場合、トラップがきちんと機能していない可能性が高いです。通常、トラップの封水が下水からの臭いを防ぐため、ほとんど臭いません。しかし、何らかの異常が発生し、封水がなくなると下水からの臭いがするようになります。

また、トラップにたどり着く前の配管に、トイレットペーパーや排せつ物が引っかかっていると、それが腐敗して異臭がすることもあります。どちらにせよ、修理が必要です。

トラップに発生する異常の原因

この記事では、トラップに起こりがちな故障を解説します。状況により発生する異常は異なるため、トイレから異臭がするときはどれが原因か考えながらご覧ください。

封水の蒸発
封水はトイレを流すたびに補充されます。トイレを何度使っても封水がなくならないのは、このためです。しかし、長時間トイレを使わないと封水の補充がされないため、仲の水が蒸発してしまいます。

封水が配管を塞げないほど減ってしまうと、その隙間から下水の臭いが上がってきます。住宅のある場所や状況によりますが、大体1か月以上家を空けたときに起こりがちな現象です。

長期旅行などの心当たりがないのに下水の臭いがする場合、配管内で毛細管現象が起きている可能性があります。トイレットペーパーや髪の毛が配管内に引っかかり、それを伝って封水の水が出てしまっている状態です。

この場合、原因のものを取り除かない限り改善できません。汚れを取る修理を行いましょう。

配管内の気圧変化
マンションなどで発生する異常です。上階で大量の水を使うなどすると、サイホンの原理が働き、トイレの封水が配管内に引き込まれ、結果少なくなってしまうことがあります。結果、異臭が昇れる隙間が空いてしまうわけです。

気圧変化による封水の現象は、配管の太さが適切なら発生しません。集合住宅で頻繁に異臭が発生するなら、気圧変化による影響が考えられます。適切な対応を取りましょう。

トラップの故障
トラップのパーツは消耗品のため、劣化します。この劣化も、異臭を招く原因です。パーツ交換しない限り改善できません。ほかの原因が考えられず、かつ何度も応急処置をしているのに修理できない場合、故障の可能性が高いです。

配管の詰まり
配管が詰まっていると、トラップに異常がなくても異臭がすることがあります。トイレットペーパーや排せつ物が腐敗することで異臭が発生しているため、原因のものを取り除かない限り改善できません。この場合は、トラップの応急処置や修理ではなく、詰まりを取る修理を行いましょう。

異臭がするときは水を注いで応急処置しよう

排水トラップの異常で異臭が発生している場合、封水が足りないために起こっています。応急処置をする際は、コップ1杯分の水を足してあげましょう。水が使えるようなら、トイレを流すのも効果的です。

封水が蒸発している場合なら、この処置で改善できます。異臭がするときは、とりあえずトイレの水を流したり、水を足したりしてみましょう。その後、まだ異臭が発生するなら修理に取りかかってください。

トラブルが起きているときの対処法

排水トラップは、さまざまな原因で故障します。改善するには、正しい修理方法を知っておかなくてはなりません。トラブルが起きているとき、とくに応急処置をしてもうまくいかないときの対応を覚えましょう。

ラバーカップや真空ポンプで汚れを取る
汚れやつまりが原因の場合は、配管内をきれいにすれば改善できます。ラバーカップや真空ポンプなど、配管内のものを取り除く修理道具を使いましょう。

ラバーカップや真空ポンプを使うと、故障の原因が取れたときに水が噴き出ることがあります。思わぬ水漏れを防ぐために、止水栓を閉めるのと、トイレを養生するのを忘れないようにしてください。

また、ラバーカップや真空ポンプは、使う際カップ部分をおおう程度の水が必要です。便器内の水位を調節したうえで使いましょう。

ラバーカップや真空ポンプを使うときは、便器の排水口にカップ部分を押し付け、力を込めて引き抜きます。引き抜くときに原因が取れる力が働くので、ゆっくり引きましょう原因のものが取れたら、止水栓を開けてラバーカップや真空ポンプをしまってください。

使い終わった道具はトイレの水がついているので、きちんと洗い、乾かしてからしまうようにしましょう。

修理できないときは業者の力を借りる
配管内の気圧変化や、部品の故障により異常が発生している場合、業者の力が必要です。便器の配管部分の修理は、特殊な道具・知識や技術がいります。家庭では修理できません。無理せず業者へ修理を依頼しましょう。

また、ラバーカップを使って改善したのに悪臭がする場合も同様です。応急処置や修理をしてもうまくいかない場合、別のところで問題が発生している可能性があります。プロにきちんと調べてもらいましょう。

トラップの機能を保つメンテナンス方法

排水トラップは、劣化する部品ですがメンテナンスを定期的に行えば、故障しにくくなります。万が一のときの応急処置や修理方法と一緒に、メンテナンス方法も覚えておきましょう。

ぬるま湯を流す
トラップの異常は、配管内に汚れが残るために発生することが多いです。これを防ぐには、汚れが残らないようにする必要があります。配管内の汚れは、油分を含んだものが多いです。水では温度が低いため、仲の汚れを落とす効果はあまり期待できません。

ぬるま湯を定期的に流し込みましょう。大体30~40℃程度の、手で触れて熱くない程度のお湯を入れます。熱湯は便器がひび割れする可能性があるため、必ずぬるま湯を入れてください。

パイプ用洗剤で配管内を掃除する
また、配管用の洗剤を定期的に使うのも有効です。配管用洗剤には、トイレの配管に多い汚れを分解する成分が含まれています。定期的に使えば、配管やトラップで発生する異常を防げます。

パイプ用洗剤の成分は、人体に有害なものも含まれているため、使用の際はご注意ください。容器などに記載されている使用方法や放置時間を守って利用しましょう。大体週に1回程度使えば、配管をきれいな状態で保てます。

また、酸性・アルカリ性の洗剤を一緒に、または片方の使用後別の洗剤をすぐに使用してはなりません。酸性・アルカリ性の洗剤は、混ぜて使うと有害ガスが発生することがあります。どうしても使用したいときは、半日以上時間が経ってから使うようにしましょう。

まとめ

排水トラップは、下水からの臭いや虫を防ぐために必要な設備です。通常トイレを使っているときには問題なく機能しますが、まれに機能を果たせなくなることがあります。異常が起きているときは、正しい対処が必要です。

応急処置をしても異常が発生する場合は、修理も必要です。自分で修理できるものもありますが、故障の原因により、業者の力を借りなくてはならないときもあります。

故障の心当たりがない・何度修理しても直らないなどの症状があるときは、その旨を業者に伝えて調べてもらいましょう。

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