水のコラム
2026.07.17 2026.07.17
水漏れのトラブル
【水道水の疑問】食品衛生法と水道法の違いとは?飲食店の水まわり管理から解説【水道職人:公式】

飲食店や食品を扱う施設では、水道水は調理、手洗い、食器洗浄、清掃など、さまざまな場面で使用されます。
そのため、水道水の安全性や設備の管理は、店舗の衛生管理に直結します。
水道水に関わる法律としては、食品衛生法と水道法がありますが、どちらも同じ内容を定めているわけではありません。
水道法は、水道により供給される水の水質基準や、水道施設などに関わる法律です。
一方、食品衛生法は、食品を扱う事業者が安全に食品を提供するための衛生管理に関わる法律です。
この記事では、食品衛生法と水道法の違いを整理しながら、飲食店で確認したい水まわり管理のポイントを紹介します。
目次
食品衛生法と水道法の基本的な違い

食品衛生法と水道法は、どちらも水道水に関係しますが、見ている範囲が異なります。
飲食店では、この違いを理解しておくと、設備管理や保健所への確認がしやすくなるでしょう。
水道法は供給される水道水の安全性に関わる
水道法は、水道により供給される水の水質基準や、水道施設などに関わる法律です。
水道水は、ご家庭や店舗へ届く前に、浄水処理や水質検査などを経て供給されています。
つまり、水道法は、水道により供給される水が水質基準に適合するための仕組みに関わるのです。
ただし、建物の中の配管や貯水槽、蛇口まわりの管理が不十分だと、供給された水道水を使用する現場で問題が起こることがあります。
古い配管、汚れた吐水口、管理不足の貯水槽などは、水道水のニオイや濁り、異物混入の不安につながってしまうでしょう。
食品衛生法は食品を扱う現場の衛生管理に関わる
食品衛生法は、食品を提供する事業者が、食中毒や異物混入などを防ぐために守るべき衛生管理に関わります。
飲食店では、食材や調理器具だけでなく、手洗い、洗浄、清掃に使用する水道水も衛生管理の一部です。
水道水を使用していても、手洗い設備の使い勝手が悪い、シンクまわりが汚れている、排水が悪く汚水が滞留している状態では、衛生的な作業環境とは言いにくくなります。
食品衛生法の観点では、水道水そのものだけでなく、水道水を使用する場所、設備、作業手順まで含めて管理することが大切です。
飲食店で水道水を使用する場面と注意点

飲食店では、水道水を使用する場所ごとに注意すべきポイントが異なります。
蛇口から出る水道水は、用途によって管理の目的を分けて考える必要があるのです。
調理や食材の下処理に使用する水道水
食材の洗浄、米とぎ、出汁やスープの仕込みなど、調理に関わる水道水は食品へ直接影響します。
そのため、水道水の濁り、ニオイ、色の変化に気づいた場合は、すぐに使用を止め、原因を確認することが必要です。
店舗全体で同じ症状が出ているのか、一つの蛇口だけで起きているのかによって、原因の範囲は変わります。
たとえば、一つの蛇口だけでトラブルが起こっている場合は、吐水口の汚れや配管の一部に原因がある可能性があります。
複数の蛇口で同じトラブルがある場合は、建物全体の給水設備や地域の水道工事情報も確認しましょう。
手洗いに使用する水道水
手洗い設備は、従業者が食品を扱う前後に手指を清潔にするための重要な場所です。
蛇口のレバーやハンドルが汚れていると、手を洗ったあとに再び汚れが付着する恐れがあります。
また、手洗い場に石けんやペーパータオルがない、周囲に荷物が置かれていて使い勝手が悪い状態では、正しい手洗いがしにくくなります。
水道水が出ることだけでなく、手洗いしやすい環境を保つことが重要です。
食器や調理器具の洗浄に使用する水道水
食器や調理器具の洗浄では、水量、水圧、排水の流れが作業効率と衛生状態に影響します。
排水の流れが悪いと、汚れた水がシンクに残り、ヌメリやニオイの原因になってしまうでしょう。
また、蛇口の吐水口に汚れが溜まると、水はねが増え、周囲の作業台や床が濡れてしまいます。
洗浄作業が多い店舗ほど、シンクまわりと排水口をこまめに確認しましょう。
水まわり設備で確認したい管理ポイント

水道水を衛生的に使用するには、蛇口から出る水道水にニオイや濁りなどがないかだけでなく、周辺設備の状態も確認する必要があります。
とくに飲食店では、毎日の小さな変化に気づける仕組みを作ることが大切です。
確認したいポイントは次の通りです。
- 蛇口から出る水道水に濁りやニオイがないか確認する
- 吐水口に水垢や汚れが付着していないか見る
- 蛇口の根元から水がにじんでいないか確認する
- 手洗い設備のまわりに物を置かない
- シンク下の給水管や排水管に湿り気がないか見る
- 排水口のゴミ受けや目皿を清掃する
- 排水時にゴボゴボと音がしないか確認する
- 営業後に床の濡れやニオイが残っていないか見る
水漏れや排水不良は、すぐに食品へ影響するとは限りません。
しかし、濡れた状態が続くと、カビ、ヌメリ、害虫の発生、床の滑りやすさにつながる恐れがあります。
とくにシンク下の水漏れは見落としやすいため、収納内の備品が濡れていないかも確認しましょう。
関連記事:水道管洗浄は定期的にするべき?自分でできる洗浄方法を紹介
水道水に違和感があるときの対応手順

水道水の色やニオイ、出方に変化があるときは、落ち着いて原因の範囲を確認しましょう。
食品を扱う場所では、判断に迷う状態のまま調理へ使用し続けないようにしてください。
対応手順は次の通りです。
- 違和感のある蛇口の使用を一時的に控える
- 別の蛇口でも同じ変化があるか確認する
- 水道事業者の案内を確認し、必要に応じて水を流して変化を見る
- 吐水口に汚れや異物がないか確認する
- 建物内のほかの店舗や管理者へ状況を確認する
- 地域の断水や水道工事の情報を確認する
- 水道水の異常が疑われる場合は水道事業者へ相談する
- 食品への使用や営業上の判断に迷う場合は保健所へ相談する
- 設備側の不具合が疑われる場合は水道修理業者へ相談する
濁りやニオイが一時的に出る原因には、工事後の水道水の流れの変化や、建物内配管の影響などがあります。
ただし、食品に使用してよいか判断できない場合は、自己判断で使用を続けないことが重要です。
給水側の設備に原因がある場合は、蛇口、給水管、貯水槽などを確認する必要があります。
排水の流れやニオイに問題がある場合は、排水口や排水管も確認しましょう。
関連記事:実は知らない台所の排水管の構造!詳しく知って掃除してみよう!
食品衛生法と水道法に関するよくある質問

食品を扱う施設の水道水に関する疑問にお答えします。
Q1.浄水器を付ければ衛生管理は十分ですか?
浄水器は、製品によっては水道水のニオイや味の調整に役立つ場合がありますが、取り付ければ衛生管理が完了するわけではありません。
カートリッジの交換時期を過ぎたり、本体内部に汚れが溜まったりすると、かえって衛生面の不安につながるでしょう。
飲食店で使用する場合は、製品の管理方法と保健所への確認事項をあわせて確認してください。
Q2.製氷機で作った氷も確認が必要ですか?
製氷機で作る氷は、飲み物や食品に直接触れることがあります。
そのため、給水部分、フィルター、製氷皿、貯氷庫の清掃管理が重要です。
氷にニオイがある、異物が見られる、貯氷庫にヌメリがある場合は、使用を控えて点検しましょう。
Q3.災害時に給水車の水を使用できますか?
災害時の給水車の水は、飲用として配布されますが、飲食店の営業に使用できるかは状況によって判断が分かれます。
また、調理、洗浄、手洗いに必要な水量を確保できない場合もあります。
営業再開の判断に迷う場合は、自治体や保健所の案内を確認してください。
安全な水道水の使用は設備管理から

食品衛生法と水道法は、どちらも水道水に関わりますが、役割は異なります。
水道法は水道により供給される水の安全性に関わり、食品衛生法は食品を扱う現場での衛生管理に関わります。
飲食店では、蛇口からきれいな水道水が出ていることだけでなく、手洗い設備、調理用シンク、排水口、シンク下の配管まで確認しておくことが大切です。
水道水の濁り、ニオイ、水漏れ、排水不良を放置すると、衛生面だけでなく営業環境にも影響する恐れがあります。
水まわりの不具合が続く場合や、設備側の原因が疑われる場合は、「ひょうご水道職人」へお気軽にご相談ください。
店舗の状況に合わせて給水設備や排水設備を確認し、安心して水道水を使用できる環境づくりをお手伝いいたします。
※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。







