水のコラム
2022.10.31
お風呂のトラブル
カラン・シャワーの切り替えができない・とまらないときの対処法
浴室トラブルのひとつに、シャワーとカランの切り替えがあります。切替弁を使っても変わらない・水が止まらないなどのトラブルです。
蛇口が使えなくなり焦る方もいますが、故障の原因を知り、正しく対処すれば自分でも修理できます。
ここでは、故障原因と原因ごとの修理方法を解説します。
シャワー・カランの故障原因は2つある
シャワーとカランの故障原因は、以下の2つです。
・開閉弁
・切替弁
水が止まらない場合、お湯や水の給水口を調節する開閉弁に異常が発生しています。
シャワーとカランの切り替えができない場合は、機能を切り替えるための切替弁が原因です。
故障しても落ち着いて症状から原因を見極めれば、修理すべき箇所が分かります。シャワーや蛇口が壊れても、慌てずに対応しましょう。
開閉弁に異常がある場合の修理方法
原因と判断方法を学んだら、実際の修理方法を確認しましょう。
まずは開閉弁に異常がある場合の修理方法を解説します。
用意する道具
最初に、道具を用意しましょう。
修理に必要な道具は、以下のものです。
● 新しい開閉弁
● マイナスドライバー
● モンキーレンチ
開閉弁は、蛇口メーカーや型番により、使える部品が違います。
浴室の説明書や型番を確認すれば調べられますので、修理に取りかかる前に調べておきましょう。メーカーや型番の違う開閉弁は使えません。
購入する際は間違えないようにご注意ください。
マイナスドライバーとモンキーレンチは、弁の開閉やパーツの取り外しに使います。
道具が用意できたら、修理に取りかかりましょう。
止水栓を閉める
修理に移る前に、蛇口の止水栓を止めます。止水栓は蛇口に水を供給するための栓で、カランの下などにある溝です。
溝にマイナスドライバーを入れて回し、動かなくなるまで閉めてください。溝が2つある場合は、両方とも閉めましょう。
止水栓を閉め忘れると、開閉弁を取り外しているときにお湯や水が漏れだします。作業を安全に行うためにも、止水栓をきっちり閉めてから取りかかってください。
ハンドルと表示リングを外す
止水栓を閉めたら、開閉弁のハンドルを外します。
ハンドルはネジがついているタイプとそのままとれるタイプがあります。ネジを取るタイプは、ハンドルの側面にキャップがついており、その中にネジがあります。
キャップとハンドルの間にマイナスドライバーを入れて外し、ネジとハンドルを取り外しましょう。ネジがないものはそのまま手で引き抜けば外せます。
ハンドルを外したら、カランとシャワーの切り替えが書かれた表示リングがあります。キャップを外すときと同じように、本体とリングの間にドライバーを入れて外しましょう。
外すときに、どちらがカランでシャワーか分かるようにしておくと、後の作業がスムーズです。
ナットとスペーサーを外す
表示リングを外すと、金属製のリングが出てきます。これがナットです。ナットは手で外せるので、そのまま外しましょう。
ナットが硬くて動かないときは、モンキーレンチを使うと緩められます。ナットを外すと白い部品が出てきます。この白い部品はスペーサーです。
スペーサーもナットと同様に手で引き抜けます。すべて取り除いたら次の工程に移ります。
開閉弁を交換する
ナットとスペーサーが外れたら、古い開閉弁を手で引き抜きます。古い弁を取り除いたら、新しい開閉弁を取り付けましょう。
新しい開閉弁がきちんと取り付けられたら、次の工程に移ります。
外したパーツをすべて元に戻して止水栓を開ける
開閉弁を取り付け終わったら、外したときとは逆の順番でパーツを装着していきます。
ナット・表示リング・ハンドルの順です。
ナットは手で回せば設置できますが、難しい場合や手だとしっかり締められない場合は、モンキーレンチを使って締めてください。
すべてはめ終わったら、パーツが外れないか確認し、止水栓を開けます。
最後に蛇口がきちんと動くか確認する
止水栓を開けたら、シャワーとカランから水が出るか確認しましょう。
確認して異常があるなら、止水栓を再び閉めて問題のある部分を確認・修理します。
問題なく作動するまで、一連の作業を繰り返してください。
正常に作動したら、作業は終了です。
切替弁に異常がある場合の修理方法
次に、切替弁に異常があるときの修理方法を覚えましょう。
修理方法は、開閉弁とほぼ同じです。焦らずに取り組めばちゃんと修理できます。
落ち着いて対応しましょう。
用意するもの
用意するものは、開閉弁のときとほぼ同じです。
・新しい切替弁
・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
切替弁も開閉弁同様、メーカーや型番が決まっています。違うものを購入しても装着できないため、間違えないようにしましょう。
心配なら、型番に関する情報を写真やメモで残したうえで探せば安心です。用意ができたら修理に移ります。
止水栓を止める
まずは蛇口の止水栓を止めます。マイナスドライバーできっちり閉めてください。
閉まりきらないと思わぬ事故やトラブルの原因になります。
閉め忘れないようにしましょう。
ハンドル・表示リング・ナットを外す
止水栓を閉めたら、開閉弁と同じように、ハンドル・表示リング・ナットを取り外します。
ハンドルや表示リングが外れない場合は、マイナスドライバーを隙間に差し込み、ナットはモンキーレンチで回して取りましょう。
切替弁ではスペーサーは取り外しません。開閉弁とは違う点にご注意ください。パーツをすべて取り外したら、切替弁を交換します。
切替弁を交換する
古い切替弁は、手で引っ張れば外せます。
古い切替弁がはまっていた部分を見ると、へこみがあります。へこみに新しい切替弁の出っ張っている部分をかみ合わせましょう。
外れないように、しっかりとかみ合わせてください。新しい弁がきちんとかみ合ったことを確認したら、次の工程に移ります。
外したパーツをすべて元に戻して止水栓を開ける
外したパーツを、ナット・切替リング・ハンドルの順に戻していきます。外れないよう途中で確認しながら作業しましょう。
すべてのパーツをしっかりはめ込んだら、止水栓を開けて確認作業に移ります。
最後に蛇口がきちんと動くか確認する
最後に水を出して、切替弁を動かしましょう。きちんとシャワーとカランの切り替えができているか確認してください。
切替ができなかったら、再度止水栓を閉めて修理をやり直します。きちんと動作が確認できるまで作業を繰り返してください。
正常に動くことが確認できたら、修理は完了です。
修理が難しい場合は業者に依頼しよう
ここまで、シャワーとカランのトラブルを解決する方法を解説しました。
作業自体はとても簡単で、力はいりますがDIYでも修理できる範囲です。しかし、自分で作業するのが不安な方もいるでしょう。
自分で修理するのが難しい方は、水周りの修理業者に力を借りましょう。業者に依頼すれば、故障原因を的確に判断し、修理してくれます。
故障原因がわからない場合でも、快く対応してくれるでしょう。
業者を選ぶ際は、複数の業者に見積もりを出してもらうと、業者同士を比較できます。よい業者を見つけられれば質の高い施工を良心的な価格で受けることが可能です。
業者に依頼を検討する際は、複数の業者の中から探すようにしましょう。
まとめ
シャワーとカランの切り替えに起こるトラブルは、蛇口内の弁に問題が起きていることが多いです。
原因により問題が起こっている弁は違うため、トラブルが起きたときは、落ち着いてどちらの弁が原因か見極めましょう。
修理はDIYでできるくらい簡単です。すぐに直したい・DIYの経験があるなら、修理に挑戦するのもよいでしょう。
自分で修理すれば、部品と道具代がかかるだけで済ませられるため、リーズナブルです。修理の際は、開閉弁と切替弁違いがある点に注意ください。
自分で修理できるとはいえ、確実に直したい場合や、自分で修理するのは不安な場合は、業者の力を借りた方が安心です。DIYでの修理が難しい方は、無理せず業者の力を借りましょう。