水のコラム
2023.01.13
水回り
排水口に物を落としたときはどうすべき?取り出し方や放置したときのリスクを解説
排水口に物を落としたときは、水で流そうとはせず、速やかに取り出すのが望ましいです。その理由は、落下物のサイズや形状によっては、排水口や排水管をつまらせてしまう原因につながる可能性があるからです。この記事では、排水口に物を落としたときに取り入れて欲しい取り出し方や、排水口に物を落としたときにこそ控えるべき行動についてご紹介します。
後半では水道業者に依頼したときの費用相場についても触れていますから、ぜひ参考にしてください。
目次
排水口に物を落としたときにすべきこと2つ
排水口に物を落としたときは、まず以下の2点を実施してください。
・止水する
・落下物の場所を確認し、すぐに取り出す
止水をする
排水口に物を落としたときは、その瞬間に止水しましょう。落下物のサイズや形状によっては、水の流れと合わせて一緒に排水口へと流れ、最悪の場合排水管をふさぐ可能性があります。排水管が塞がれてしまうと、つまりが発生し汚水などの逆流につながります。
また、そのままの状態を放置すると、水の勢いによって落下物を排水管に押しつけてしまうため、自分で取り出すことが不可能になってしまいます。
このような症状に陥ると、自己解決は不可能です。最寄りの水道業者による排水口などの分解清掃を実施しなければならないため、大きな出費にもつながるでしょう。
落下物の場所を確認し、すぐに取り出す
物を落としたときは、とっさの判断で素手のまま落下物を取り出すこともあるでしょう。ただし、排水口にはぬめりや雑菌が繁殖している可能性もあるため、止水をしたらゴム手袋などを着用してから取り出してください。
なお排水口の形や構造によっては、落下物をすぐに取り出せない場合もあります。そのような場合は無理に取り出そうとはせず、後に解説する方法を試してください。
排水口に物を落としたときに控えるべき行動
調理中や洗い物中などの際に、排水口に物を落としてしまったときは、そのようなときだからこそ控えるべき行動があります。
よく、水を勢いよく流して排水管に流してしまう方もいますが、この方法は避けるべき行動の一つです。ここでは控えるべき行動として4つを、理由と合わせてご紹介します。
水で流さない
排水口に物を落としたときは、水で流すのを控えてください。勢いよく水を流して落下物を排水管へ押し流してしまうと、サイズや形状によっては排水管に引っかかり、つまりを招く可能性があります。
この場合は排水管がつまったことで汚水などが逆流したり、排水管のつなぎ目に負荷がかかって、水漏れを招いたりします。落下物がどれだけ小さな物であっても、決して水で流さないよう留意しましょう。
鋭利な物で取り出さない
野菜や肉などの食材カスや紙くずなどが落下した場合、鋭利な物を使い、刺して取り出そうと考える方も居ます。しかし、この方法は排水口や排水管周りを傷つけてしまい、劣化を早めるといった危険性があるため、控えましょう。
錐や先端をとがらせた割り箸、ハンガーなどを使う場合は、排水管周りに傷を付けないよう、ガーゼなどを巻き付けてから奥に差し込み、えぐり取ると良いでしょう。
掃除機で取り出そうとしない
食材カスや紙くずなどが落下したからといって、掃除機を使うのは避けてください。掃除機を使うと水分も吸い込んでしまうため、掃除機による漏電や感電などの危険なトラブルにつながる恐れがあります。
掃除機がショートすると、発火するなどの重大な事故を引き起こす可能性があるため、掃除機の使用は、厳禁であることを視野に入れましょう。
放置しない
排水口に物が落ちたのにもかかわらず「いずれ水で流れるから大丈夫」と過信し、放置するのは控えてください。
先述したように、サイズや形状によっては排水管をつまらせ、汚水の逆流や排水管のつなぎ目から水漏れする可能性があります。物が落ちたことを確認した際は、できるだけ早いうちに取り出すよう心がけましょう。
排水管に落ちてしまったら 排水管の取り外し方
排水管に物が流れてしまったときは、排水管を取り外し、分解したうえで確認する必要があります。排水管はシンク下に設置されていることが多いので、シンク下の収納に物がある場合は、きれいに片付けたうえで行いましょう。排水管を取り外して分解する際は、以下の物を用意してから行ってください。
・ゴム製、またはビニール製の手袋
・バケツ(洗い物用の桶でも可能)
・古新聞
・ドライバーやレンチなどの工具
・雑巾
最初に止水栓を閉めたら、シンクのうえに残った水を全てきれいに流しましょう。水がないことを確認したら、シンク下にある排水トラップを取り外していきます。次に排水管を取り外しますが、ネジなどによって取り付けられている場合は、工具を使ってきれいに取り外してください。
食材カスや汚水などが残っている場合は、洗い物用の桶やバケツなどに移しながら作業を進めましょう。排水パイプを取り出したら、落下物の有無を確認しましょう。
排水口に物を落とさないために心がけること
排水口に物を落としてしまうと、水漏れや汚水の逆流などさまざまなトラブルにつながります。水周りをいつでも快適に使うためには、物を落とさないために常に配慮することが大切です。
調理中であれば切り落とした食材を排水口に落とさないよう、ゴミ受けを設置するようにするなど、ちょっとした工夫を心がけるだけで、トラブルを未然に防ぐことができます。
キッチンの排水口にはゴミ受けを設置する、お風呂場の排水口には、ヘアキャッチャーを取り付けるなど、排水口に合わせた落下物防止グッズを取り入れましょう。
落としやすい物をそばに置かない
また落としやすい物をできるだけ側に置かない工夫も大切です。キッチンやお風呂場、洗濯機周りやトイレなどに、小物を置いてしまうくせはありませんか?不要な物であればできるだけ置くのを避け、別の場所に移動させると良いでしょう。
排水管がつまり、汚水の逆流や排水管からの水漏れにつなげないためにも、日常的な使い方から改めることが重要といえるでしょう。
排水管が塞がれると、排水がうまく行われず、逆流や水漏れと言った二次トラブルにつながる危険性があるため、排水口周りやトイレの上部に小物を置くのは、避けるよう留意しましょう。
水道業者に依頼した場合の修理費用相場
排水管の奥に物がつまっている場合は、自分で取り除くことが困難です。このような場合は、水道業者に除去作業を依頼することも検討しなければなりません。排水管に物をつまらせてしまった場合は、7,000円〜10,000円ほどの費用相場がかかると言われています。
排水管の分解作業や除去作業には、立ち会いが必要になるため、必ずお住まいの誰かが在宅のときに依頼しましょう。
また、落下物の落下場所によっては、狭い場所などに入ったうえで、作業しなければならない場合もあります。このようなときは特殊作業費が追加でかかる可能性もある点に留意しましょう。
ほかにも依頼したい時期や時間によっては、料金が割増になる場合もあります。大型連休中や深夜、早朝の場合は割増の対象となる可能性があるため、事前に水道業者に確認すると良いでしょう。料金は作業費のほか、時間帯などによる割増、出張費、部品代などがかかります。
水道業者によってはこれらの料金設定が異なるので、詳細について知りたい方は、最寄りの水道業者にどれくらいかかるかを問い合わせましょう。なお本記事で紹介した費用相場からかけ離れた金額を照会された場合は、悪徳業者の可能性を疑いましょう。
水道業者を選ぶ際は、公式サイトや口コミサイトなどを確認したり、近隣住民や身内などに、おすすめの水道業者はないかを聞いてみたりするのもおすすめです。失敗しない水道業者選びを行うためにも、事前調査は念入りに行うと安心です。
まとめ
排水口に物を落とした場合は、できるだけ早いうちに取り出すことが先決です。そのまま放置したり水に流したりすると、排水管の奥に落下物がつまり、汚水の逆流や排水管のつなぎ目からの水漏れといった、二次トラブルにつながりかねません。あらゆる可能性を考慮し、できるだけ早いうちに解決させるのが大切といえるでしょう。