水のコラム
2023.01.27
水回り
賃貸で水道の蛇口交換するときはどうしたらいいの?大家さんに連絡するタイミングも解説
蛇口には寿命があり、まれに故障することがあります。持ち家なら自分で修理すればよいですが、賃貸だと大家さんや管理会社を通さないで修理すると、後で問題になります。問題を避けるには、正しい手続きの手順を知っておかなくてはなりません。
この記事では、蛇口交換の際に必要な手続きと、自分で修理する方法を解説します。応急処置の方法も取り上げますので、故障で困っている方も参考にしてください。
賃貸でも蛇口交換はできる?
賃貸の場合、蛇口交換など住宅機能に影響する修理はできるのでしょうか。まずは交換できるか、できる場合は何が必要なのかを解説します。
事前連絡・自己負担ならできるところがほとんど
結論からいうと、事前に大家さんや管理会社に連絡すれば、蛇口交換は可能です。これは、修理の際はもちろん、使いづらい蛇口を別のものに交換したいときも同じです。
条件として、交換前であること、きちんと大家さんや管理会社に相談したうえで、作業することがあります。賃貸契約を結んだ際に渡される契約書や、手引きもあわせて確認しておきましょう。また、費用は自分の都合で交換する際は自己負担となります。
故障している場合は大家・管理会社に交換義務が発生する
蛇口の故障は、さまざまな原因で発生します。原因により修理の費用負担が変わるため、確認が必要です。
たとえば、経年劣化で故障した場合、費用負担は大家さんや管理会社になります。誤った使い方をして故障した場合の費用負担は、借主です。
経年劣化で故障したのに自分で業者を呼んで修理し、料金を支払ってしまうと損になります。また、賃貸トラブルの原因にもなりかねません。
余計なトラブルを避けるためにも、蛇口交換の際は必ず大家さんや管理会社に相談してから取りかかりましょう。
故障したときの修理の流れ
次は、故障したとき修理までに行う手続きを解説します。修理を依頼する際は、この手続きの流れに沿って取りかかってください。
まずは応急処置を行う
蛇口が故障すると、水漏れが起こることもあります。まずは応急処置をしましょう。マイナスドライバーで、蛇口の止水栓を止めてください。マイナスドライバーがないときは、コインなどで対応できます。
止水栓を止めれば水が出なくなります。周りに漏れた水をふきましょう。水をそのままにしておくと、修理の際邪魔になるだけでなく、カビやシミの原因になります。ふき取った後に消毒用エタノールを散布しておくとカビなどを防止できます。
大家や管理会社へ連絡
応急処置が終わったら、大家さんや管理会社へ連絡してください。どのような状況で蛇口が故障したのか伝え、指示を仰ぎます。応急処置をした旨も伝えておきましょう。
大抵の場合、大家さんや管理会社が指定している業者に連絡してくれるか、その電話番号などを教えてもらえます。
また、指定の火災保険に加入している場合は、修理特約が使えることもあるため、保険会社へ連絡するよう伝えられることもあります。どの場合でも、大家さんや管理会社からの指示に従って行動しましょう。
指示された水道業者へ修理を依頼する
大家さんや管理会社が業者を呼んでくれる場合は、業者から連絡が来ますので待ちましょう。自分から連絡する必要があるときは、指定された業者へ電話を入れ、大家さんや管理会社に故障を伝えたときと同じ説明をしてください。
業者の指定がなければ、自分で調べて見つけた先に連絡しましょう。領収書や費用の指示があれば、それに従って依頼してください。
蛇口交換は自分でもできる
ちなみに、蛇口交換はDIYでもできます。道具を準備し、手順を守って作業すれば、部品代だけで済ませることが可能です。蛇口のタイプ別交換法をご紹介します。
用意する道具
まずは以下の道具をご用意ください。
・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・スパナ
・シールテープ
・新しい蛇口などのパーツ
・立体栓を締める金具
・雑巾
工具はホームセンターで販売されています。足りないものがあれば、事前に購入しておきましょう。
蛇口はメーカーや型番により使える金具や部品が違います。キッチンに合ったものを選びましょう。取付穴のサイズや距離により使えるものが違うため、ご注意ください。
ワンホールタイプの交換方法
ワンホールタイプは、天板に設置されていて、取付穴がひとつだけのタイプです。穴のサイズは33~39mmと基本共通ですが、メーカーにより異なることがあります。サイズが合わない場合、蛇口だけでなく専用のアダプターも用意しなくてはなりません。
最初は、キッチンの止水栓をマイナスドライバーで閉め、収納スペース側から配管の逆止弁を取り外します。止水栓を閉める際は、閉めた回数を覚えておきましょう。修理後開けるときに使います。
止水栓を閉め、逆止弁を取り外したら、蛇口を固定しているナットを外します。固い場合はモンキーレンチで外してください。ナットが外れると蛇口を取付穴から引き抜けるようになります。引き抜いた後は穴を雑巾で掃除しましょう。
取付穴がきれいになったら、新しい蛇口を取り付けます。また、シャワー付き蛇口はシャワーホースを引き抜いておきます。
台座に給水ホースとシャワーホースを通し、蛇口を設置し、給水ホースとシャワーホースを通してください。シャワーホースをもとに戻したら、蛇口を固定します。
アダプターが必要な場合は、このとき収納スペース側にある給水ホースに取り付け、止水栓をつなげてください。シャワーホースをソケットに取り付けたら作業は完了です。止水栓を開けて、動作確認しましょう。
ツーホールタイプの交換方法
天板に横長の取り付け台が設置されており、取付穴がふたつ開いています。穴の距離は共通しているため、同タイプなら好きなものを自由につけられるのが特徴です。
ツーホールタイプも、止水栓を止めるところまでは同じです。栓を閉めたら収納スペース側にある取付脚に給水栓のナットがあるので、外してください。その後、蛇口を固定しているナットも外します。
この状態で蛇口をもち上げると取付穴から引き抜けますので、穴を掃除します。掃除が終わったら新しい蛇口をカウンターに差し込み、収納スペース側からパッキン・座金・ナットの順で取り付けます。取付箇所は2か所あるためご注意ください。
取り付けが終わったら、給水管をナットで接続し、止水栓を開けます。水漏れなどがなければ修理は完了です。
壁付きタイプの交換方法
壁付きタイプは文字通り壁に設置されているタイプです。このタイプは取付穴がふたつあり、距離が部屋や家により異なります。取付の際は、住宅にあった距離のものを購入しましょう。部品を用意するときに距離を測っておくと安心です。
取り付けの際は、止水栓を閉め、蛇口を固定敷いているナットを外します。蛇口を取り外すと取付穴にクランクが残っているため、これを反時計回りに回して、取り出してください。その後、取付穴と配管の中を掃除します。
掃除が終わったら、新しいクランクを差し込み、固定までに何回開店したかを数えてください。終わったらクランクにシールテープを巻きつけ、左側のクランクを調べた回転数よりも1回分少ない分回します。シールテープはきつくまかないと、水漏れの原因になるためご注意ください。
右側のクランクは最後まで回さず、ふたつのクランクが「へ」のような形になるよう調節します。このとき反時計回りに回すと、シールテープを巻くところからやり直さなくてはなりません。回す方向に気をつけましょう。
クランクに新しい蛇口を取り付けたら、蛇口とクランクを固定するナットをモンキーレンチで取り付けます。クランクの向きが「ハ」になるよう蛇口の位置を調節したら、作業は完了です。止水栓を開けて、動作確認してください。
自分で交換した場合は退去時の原状回復が必要
蛇口交換は、故障時はもちろん、自分が使いやすいものを設置するときにもできます。しかし、この場合は退去時に原状回復が必要です。部屋を引っ越すとき、もとの蛇口を設置しなおさなくてはなりません。
また、故障した蛇口を交換する際、大家さんや管理会社に話さず、勝手に行った場合も原状回復する必要があります。この場合、不具合のある蛇口をつけなおす手間が発生するだけでなく、不具合が経年劣化でも借主が原因であるとみなされる可能性があります。
蛇口交換は故障の場合もそれ以外の場合も、必ず大家さんや管理会社に連絡しましょう。
故障したときはすぐに業者を呼んだほうがよい
故障しても、正しい手順を踏み、大家さんや管理会社の許可を得れば自分でも交換できます。しかし、作業手順を見ると分かりますが、交換手続きはとても大変です。自分で作業するのが難しい場合は、業者の力を借りましょう。
まとめ
賃貸で蛇口交換をするときは、どのような場合でも大家さんや管理会社の許可が必要です。交換の際は、必ず相談し、指示を仰いだうえで行動しましょう。
蛇口は自分でも交換できる部品ですが、作業はとても大変です。難しい場合は、無理をせず業者の力を借りてください。