水のコラム
2022.01.28
水まわり
住宅の配管工事を行う際にかかる費用と大まかな工期をチェック!
毎日の生活に水道は必要不可欠なもの。キッチンやお風呂、トイレや洗濯機とあらゆるものに水道から出る水が必要となります。
そして、水を不自由なく使うために大事なのが配管です。配管は基本的に目に触れる機会が少ないため、想像以上に劣化が進んでいる場合があります。
配管にトラブルがあったときには、水道業者を頼ることになりますが、どれくらいの費用がかかるのか、期間はどれくらいで完了するのかわからないと、安心して依頼できません。
そこでこの記事では、工事内容や価格などの相場をご紹介します。配管工事を考えるタイミングや配管工事の価格相場と工期、費用を安く抑える方法と工事業者選びのポイントについて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
住宅の配管工事を検討するべきタイミング
目に触れる機会が少ない配管はどのタイミングで工事を考え始めるべきなのでしょうか?
配管に使用されている素材は、住宅の築年数や用途によって異なります。そして素材によってトラブルの種類や寿命なども変わってきます。
従来、一般的に配管に使われていた素材は鉄管や鉛管、銅管などがあります。いずれも15〜20年はもつといわれてきました。しかしこれらは現在、ほとんど使用されていません。
現在よく使われているのはステンレス鋼管や硬質ポリ塩化ビニル菅、ポリエチレン管です。
ステンレス管は30〜40年もつといわれています。そして硬質ポリ塩化ビニル管は、VP管(硬質塩化ビニル管)、HIVP管(耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管)、HTVP管(耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管)の3種類に分類され、それぞれ耐久年数は20年〜25年です。
ポリエチレン管は30〜40年です。配管工事は、耐久年数と水道管に不具合が生じたときに考え始める必要があります。配管の工事を考え始めるべき主な不具合の症状は、次の通りです。
・赤茶色の水が出る
・漏水の発生
まず「赤茶色の水が出る」場合です。
これは金属管の錆び付き、腐食によって配管が劣化しているサインです。すぐに配管の修理や交換を行いましょう。
次に「漏水の発生」です。漏水の主な原因は配管の詰まりや、パッキンのゆるみが考えられます。これらはカビの繁殖などにつながり、環境の悪循環を招く場合があります。
被害が拡大するのを防ぐためにも、専門業者に早めに点検してもらいましょう。他にも配管の掃除をしても頻繁に詰まったり、水の流れが悪くなってしまったりする場合は、耐久年数と照らし合わせて配管工事を考えた方がよいでしょう。
住宅の配管工事を行う際にかかる費用と大まかな工期
配管工事を行う際、もっとも気がかりなのは「費用がどの程度かかるのか」という点でしょう。作業する内容や範囲によっても金額が異なるので、事前に多少の下調べをしておいた方がよいかもしれません。
配管工事の中でも給水管の引き込みは、水道本管から敷地内まで配管させる必要があり、大掛かりな工事となります。それに伴って価格も高額になることが多く、相場は30〜50万円となります。
給水管を引き込む際、1mごとに約1.5万円かかります。したがって、水道本管から敷地までの距離によっても価格に変動があります。
また、配管工事には工事価格の他にも給水申込納付金と各種手数料が必要です。給水申込納付金は給水管の太さや各自治体によって異なります。
他にも分岐管理手数料や設計手数料などもかかり、それぞれ1件の工事につき1.5万円程度となります。決して安いものではないため、かかる料金を把握しておきましょう。
なお屋内配管工事をする場合は、水道メーターからお風呂や洗面所のような水回りに水道管を伸ばす作業を行います。市町村から指定されている事業者が行うこととなっており、価格の相場は3,000〜1万2,000円程度です。
簡単な修理であればあまり費用はかかりませんが、壁を開けるなど大規模な工事が必要となるときは、価格が高額になる可能性もあります。
また新築の家を建てる際の水道工事は、ハウスメーカーや担当の工務店が水道業者を指定することが多く、近隣の水道管事情によって費用は異なります。そして敷地に面している道路に水道管が通っていない場合は、新たに水道管を敷く工事が必要です。
水道管の範囲や距離によっては価格が100万円以上かかってしまうこともあるので、あらかじめ確認しましょう。
新築の家を建てる際の配管工事の相場は、給水管引き込みの場合は30〜50万円、屋内配管工事の場合は10〜20万円と想定されています。
■工期は1日~数日
工事価格の他に把握しておきたいのが、工事がどのくらいの期間かかるかです。工事をしている間は、基本的に水道が使えません。
簡単な作業で終わる場合は数時間で済みますが、水道管の交換をする場合は1日がかりになってしまいます。配管の移動や壁と床を取り壊しての作業が必要となると、数日かかってしまいます。
工事の内容によって工事の期間は異なるので、事前に工事業者へ確認するとよいでしょう。
住宅の配管工事にかかる費用を安く抑える方法はある?
配管工事にかかる価格は、相場があるものの工事業者によって価格設定がさまざまです。
必ず複数の工事業者から見積もりを取り、比較することをおすすめします。各社に同じ条件を提示し、他の業者にも見積もりを取っていることを伝えると競争意識が発動して納得のいく金額を提示してくる業者に巡り会えるかもしれません。
ただ、低価格だからという理由でだけで決めるのは避けましょう。
近年、広告やチラシに相場よりも大幅に安い金額を記載しているものの、実際には高額な費用を請求されたという話は多くなっています。
住宅の配管工事を依頼する業者選びのコツ
最もよい工事業者を見つけ出すためには、複数の工事業者から見積もりを取ることが大切です。
そのため契約前に見積もりを取れない業者は避けたほうがいいでしょう。
水道業者のなかには、事前に見積もりを提示せず、修理後に予想外の高額請求をしてくる誠実でない業者もいるようです。
他に意識したいのは「素人がわかるように丁寧に説明をしてくれるか」という点です。
配管工事は、専門的な知識がないと理解できないことも多くあります。それらを顧客が納得いくまでわかりやすく説明してくれる業者であれば、安心して工事を任せられるでしょう。
価格、実績や口コミ、アフターフォローの充実などあらゆる箇所を考慮して、安心して依頼できる工事会社を選びましょう。
まとめ
今回は、配管工事を考えるタイミングや配管工事にかかるコストの相場と工期、コストを安く抑える方法と工事業者選びのポイントについて解説してきました。
家庭の水道管は、気付かないうちに老朽化が進んでいることがあります。基本的に劣化は耐久年数の経過であるため、防ぎようがありません。配管工事は費用が高額になってしまうこともあり、ある程度の年数が経つと、心の準備をしておいた方がいいでしょう。
配管工事に関しては、基本的に業者に依頼する方法がほとんどです。早急に業者へ相談することが大切ですが、適当に業者を決めては後悔をする結果となるかもしれません。
1社だけでなく複数の業者へ見積もりを依頼し、焦らず慎重に考えましょう。工事の内容と費用が希望に最も合う業者を選ぶことを要視するのが大切です。