水のコラム
2023.03.17
水回り
水道の蛇口は自分で交換できる!蛇口の種類と基本のやり方
水道の蛇口が故障したり、新しいものに買い替えたりするとき、交換作業が必要です。業者に交換を依頼しようとする方が多いかと思いますが、実は蛇口の交換は自分でもできます。
この記事では、水道の蛇口を交換する際押さえておくべき種類と、基本のやり方をまとめました。最後まで読めば、自分の力で蛇口のリフォームができるようになります。DIYに興味がある方や、施工費を浮かせたい方は、参考としてご活用ください。
水道の蛇口は自分で交換できる
水道の蛇口には、特別な資格などは必要ありません。作業に使う道具があれば自分で交換できます。作業は少し大変ですが、手順を守れば水漏れなどのトラブルも発生しません。
蛇口はそれぞれ種類があり、種類ごとに適合する製品や設置方法が違うため、その点にはご注意ください。
蛇口の寿命は約10年
蛇口には寿命があります。使用頻度などにもよりますが、大体10年ほどで水漏れやレバーの故障などのトラブルが発生します。頻繁に使っているようなら、より短い期間で不具合や故障が発生するでしょう。
故障や不具合のある蛇口はもちろん、寿命が近い蛇口も、交換を検討した方がよいものです。今はトラブルがなくても、近いうちに発生するかもしれません。蛇口のトラブルを未然に防ぎたいなら、トラブルのない段階から対策してください。
蛇口の種類
蛇口には大きく分けて3つの種類があります。それぞれ特徴が違い、設置方法も変わります。正しく交換作業を実施するためにも、蛇口の主な種類を覚えておきましょう。
単水栓
壁にある給水管に直につながっているタイプです。給水できるのは水だけです。住宅の中では、洗濯機の給水に使われています。庭などでは立水栓でよく見る形状です。
昔はキッチンなどでよく使われていましたが、この後解説する混合栓が主流になったため、見かけなくなりました。
壁付け混合水栓
水とお湯が出せる蛇口である、混合栓の一種です。壁の中にある給水管から水とお湯を供給します。アパートやマンションのキッチンやお風呂場によくあるタイプです。
給水管の位置がふたつあり、新しい蛇口を取り付けるときは、穴の位置や長さに合わせたものを購入する必要があります。
カウンター型混合水栓
床下の給水管とつながっているタイプで、シンクに取り付けられていることが多いです。同じ混合栓ですが、壁付け混合栓より交換作業の難易度が違います。カウンター型混合栓の方が、給水管の位置を気にしなくてよい分作業しやすいです。
蛇口交換の基本のやり方
蛇口の種類を押さえたところで、交換方法の基本を押さえましょう。蛇口により細かい違いはありますが、基本の流れはこの章と一緒です。
とはいえ、必要な作業の漏れを減らすため、基本作業を解説し、蛇口のタイプごとに必要な作業があれば、そのあとで解説します。つける予定の蛇口に合わせた内容をご確認ください。
用意する道具
まずは以下の道具をご用意ください。
・新しい蛇口
・マイナスドライバー
・プラスドライバー
・モンキーレンチ
・シールテープ
・古歯ブラシ
・雑巾
新しい蛇口は給水工の形状にあったものを購入して下さい。特に、壁付け混合水栓はふたつの給水口があり、製品により給水口同士の距離が違います。設置する場所と同じ距離のものを購入してください。
マイナスドライバーは止水栓を閉めるために使います。プラスドライバーとモンキーレンチは蛇口のネジなどを付け外しするときの道具です。シールテープ・古歯ブラシ・雑巾は蛇口を取り付けるときに使います。道具がすべて用意できたら、作業に移ります。
止水栓を閉める
作業中の水漏れを防止するため、最初に止水栓を閉めます。給水管に栓がついているので、マイナスドライバーを溝に入れて閉めてください。このとき、締めた回数を覚えておきましょう。
止水栓は、栓を回した回数で供給する水量を調節しています。作業が終わった後、適当な回数で回すと水量が足りなかったり、逆に多かったりしてトラブルにつながります。栓を回した回数は必ず覚えておきましょう。回した後にメモを取っておくと安心です。
古い蛇口を取り外す
止水栓を閉めたら、古い蛇口を取り除きます。モンキーレンチで蛇口を止めているナットや六角ネジを外しましょう。壁付き水栓の場合は、取り付け脚が残るので、それぞれ回して取ります。
カウンター型の場合、お湯用と水用・シャワーなど複数のホースにつながれている場合があります。すべてモンキーレンチでナットを回して外してください。カウンター下に推薦を固定する金具がついているので、それも外しましょう。
カウンター下の金具が取れたら、蛇口とカウンターの間にマイナスドライバーを差し込み、浮き上がらせれば蛇口が取れます。蛇口が取れたら次の段階へ進みましょう。
排水管を掃除する
蛇口や取り付け脚が外れると、給水口が出てきます。古い蛇口についていた錆やシールテープがついているので、古歯ブラシで取り除きましょう。汚れが残っていると水漏れなどのトラブルにつながるため、しっかり落としてください。
新しい蛇口を取り付ける
次に、新しい蛇口を取り付けます。単水栓は根元にシールテープを時計回りに7~13回ほど巻きつけてから取り付けます。シールテープは部品同士の隙間を埋めるためのものです。巻きが足りなくても多くてもトラブルになるため、適切な量を巻きましょう。
その後、蛇口を給水口に差し込んで時計回しに動かし、固定できたらこの工程は完了です。
混合水栓は、取り付け脚の位置を調節する必要があります。最初に給水口に脚を差して、何回回せば固定できるか確認してください。固定数は左右で違うこともあるため、注意しましょう。
その後、一度取り外して単水栓と同じように取り付け脚にシールテープを巻き「への字」で固定します。最初の設置した回数より1回分少ない回数だけ回して仮固定してください。
次に蛇口を取り付けます。取り付けたら脚を「への字」から「ハの字」に動かして、床と平行になるよう調節しましょう。
カウンター式混合栓は、止水栓に古い蛇口の逆止弁がつけられているので、取り除きます。その後、シンクなどに台座の金具をドライバーやモンキーレンチで取り付けてください。新しい蛇口を台座に取り付け、逆止弁も新しいものに変え、給水ホースとつなげます。
止水栓を開けて水漏れなどがないか確認する
蛇口を取り付け終わったら、止水栓を開けます。最初に回した回数と同じだけ回してください。止水栓を開けたら、蛇口から水やお湯を出して、水漏れしないか確認します。
もし水漏れするようなら、もう一度止水栓を閉めて漏れている部分のパーツを閉めなおすなどの作業をしましょう。水漏れが起きなくなったら、作業は完了です。
取り付けが難しい場合は業者の力を借りる
蛇口の取り付けは、道具さえあれば簡単です。とはいえ、これまでの解説で難しいと感じた方もいるでしょう。自分では設置が難しいと感じたら、業者の力を借りてください。無理に自分の力で設置しようとしても、うまくいきません。
また、設置の際蛇口を選ぶのが難しい場合などにも、業者は対応してくれます。蛇口の交換で困ったことがあれば、気軽に問い合わせてみましょう。
まとめ
水道の蛇口は、タイプと該当する製品をきちんと見極め、道具を用意すればDIYでも交換できます。自分で作業できれば、材料費だけで修理できるため、費用を抑えられます。蛇口の交換をしたいけど、費用をあまりかけたくないなどの場合は、DIYに挑戦しましょう。
作業手順を見て自分でやるのが難しいと思った方は、無理せず業者の力を借りてください。また、DIYでやってみたけど、どうしてもうまくいかないなどの場合にも、業者は対応してくれます。困ったときはとりあえず相談してみましょう。