水のコラム
2022.03.08
水のトラブル
井戸ポンプの交換サインとは?こんな症状が出たら交換を検討しよう
井戸ポンプが不具合を起こした際に「自分で交換できる?」「業者に依頼した場合の費用が気になる」「考えられる症状は?」と井戸ポンプトラブルへの対処法に困っている人は多くいらっしゃいます。
災害時などいざという時に使えるよう、井戸ポンプ交換のサインを見逃さないようにしましょう。
今回は、井戸ポンプの交換サインや業者に交換を依頼する際の注意点などについてご紹介します。井戸ポンプのトラブルでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
井戸ポンプの交換時期が近づいているサインとは?
日本は、地震や台風などの災害が多い国です。災害などのいざというときに井戸ポンプが使用できないのは、非常に困ります。とくに水は生きる上で欠かせません。
ここでは、井戸ポンプの交換時期が近付いているサインについて解説しています。主に以下のようなサインが出たら交換を検討しましょう。
■電源が入らない・すぐに落ちる
井戸ポンプの電源が入らない場合は、ポンプ本体が故障している可能性があります。また、電源が入ってもすぐに落ちる場合は、漏電及び過負荷の可能性も考えられます。
ほかの家電も同じ電源系統から給電している場合は、過負荷が考えられ、ポンプ単独で使用しているのにもかかわらず電源が落ちている場合は、漏電の可能性があります。早めに修理しましょう。
■水量が不安定
水量が不安定な場合は、ポンプの動きが悪くなっている可能性があります。配管などから漏水しており、水圧が低下していることも考えられます。こちらも早めの修理をしましょう。
■運転音が大きい
井戸ポンプの運転音が不安定又は異音がする際は、モーター部分の故障の可能性があります。すぐに原因究明し修理しましょう。
■漏水している
井戸ポンプの使用年数が長いと、ポンプ本体及び周辺設備の経年劣化が進みます。それに伴い、漏水が発生します。
漏水箇所によっては、応急処置で一時的に漏水を止められますが、あくまでも暫定的な処置のため、早めに交換を検討しましょう。一般的に井戸ポンプの寿命は10年程です。
■漏電する
井戸ポンプ使用時にブレーカーがすぐに落ちる場合は、漏電の可能性があります。漏電しているかどうかを調べるためには、電気工事業者に依頼しなければいけません。
電気工事士の資格が必要になる作業も出てくる可能性があります。また、感電のリスクもあるため、自己判断でブレーカーの点検を行うのはやめましょう。
■未使用時に勝手に電源が入る
井戸ポンプ未使用にもかかわらず、勝手に電源が入り動作する場合は給水設備のどこかから漏水している可能性があります。早めに修理しましょう。
■地下水位の低下と凍結
地下水位の低下や凍結によりポンプが動作しない可能性もあります。寒冷地など凍結しやすい地域にお住いの方は要注意です。
凍結が心配な場合は、あらかじめ断熱材を配管などに巻いておきましょう。
■目詰まりが起きている
砂やごみなどが井戸ポンプに詰まっていると水の出が悪くなります。井戸自体が詰まっている可能性もありますが、自己判断では見極めがつきにくいため専門業者に依頼しましょう。
■吸込管内の呼び水が減っている
吸込管内の呼び水が少ないと水をうまく出してくれなくなる可能性があります。呼び水が満タンなのにもかかわらず水の出が悪いときは、ポンプ部品の故障が考えられます。早めに修理しましょう。
井戸ポンプの交換は自分でもできる?
井戸ポンプの故障が確認された際に「自分でも交換できる?」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。ある程度、井戸ポンプについての知識や経験があるとDIYでも修理や交換が可能です。
ただ、万が一の時に自分でできる対処法は、呼び水の補充とストレーナーや砂こし器の清掃程度です。
呼び水がポンプを真空状態にすることで水を吸い上げる仕組みのため、呼び水が足りない場合に井戸ポンプがうまく作動しないことはよくあります。とても重要な役割があるため、ポンプの不調が確認されたら、まずは呼び水の残量を確認しましょう。
水の出が悪いときに試したいのが、ストレーナーや砂こし器の清掃です。清掃することで水量が安定することもあります。
ここまでご説明した通り、呼び水の補充や砂こし器の清掃程度でしたら、自分で行えますが、その他の異常が認められた時は、自分で修理するのは控えましょう。
井戸自体が深く、井戸ポンプ本体に重量があることと、複雑な水配管や電気工事を必要とするケースもあるため、自分で交換するのはリスクが大きいです。
専門的な知識がないと、交換は難しいです。そのため、少しでも異変を感じた時や故障が確認されたときは早めに専門業者に相談し対処しましょう。
■井戸ポンプをDIYで交換する手順
井戸ポンプをDIYで交換する方法を解説しますが、あくまでも参考程度に把握してください。自分で作業するリスクを考慮すると、業者に依頼した方が良いケースが多くあります。
1.古い塩ビ管とジェットを撤去する
井戸ポンプ本体につながっている塩ビ管を塩ビカッターでカットしてすこしずつ抜いていきます。
2人作業でもかなり体力を消耗する作業です。新しい塩ビ管の長さは古い塩ビ管に合わせる必要があるため、外した塩ビ管の長さを測っておきましょう。
2.新しい塩ビ管とジェットを差し込む
新しい塩ビ管とジェットを塩ビ管用の接着剤でしっかりと接続してから井戸に入れます。ジェットは井戸水を吸い上げ、逆止弁によって管内の水が流れ出てしまうのを防ぐ役割があります。
3.井戸ポンプ本体の設置
塩ビ管の配管が完了したら、井戸ポンプを設置して呼び水を一杯まで注いだら完了です。
井戸ポンプ交換を業者に依頼する際の注意点
井戸ポンプの交換を業者に依頼する際の相場は、最低でも10万円からが一般的です。
また、井戸ポンプの交換を業者に依頼する際の注意点については、以下の通りです。
■実績の有無
井戸ポンプの交換実績を確認しておきましょう。井戸ポンプの交換は、思いのほか重労働で専門的な知識を必要とします。依頼業者の実績の有無によってできが変わってきます。
■交換内容や料金の説明
交換内容や料金の説明を細かくしてくれる業者を選定しましょう。あいまいな回答の多い業者は、後から身に覚えのない多額の請求をしてくる可能性もあるため、注意が必要です。
■アフターフォローの対応のよさ
井戸ポンプの交換作業が終わったらすべて終わりではなく、問題なく使用できるが重要です。
交換作業後にすぐに故障などが発生する可能性もあるため、アフターフォロー体制がしっかりある業者を選びましょう。
まとめ
今回は、井戸ポンプの交換サインや交換時の注意点などについてご紹介しました。
井戸ポンプの交換は、電気工事士などの資格が必要になることもあり、専門的な知識が必要でリスクが高い作業になります。
ある程度井戸ポンプについての知識や経験があれば、簡単な修理作業程度は自分でDIYでもできるかと思います。しかし、交換時のリスクやうまく作業できなかった場合の保証面のことを考えると自分で交換作業を行うのはおすすめできません。
自分で無理に交換した場合に、感電などの事故を起こす可能性もあるため、専門業者に依頼しましょう。専門業者の実績や料金体系、アフターフォローの有無などをよく確認し、納得のいく業者を選定しましょう。